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このページでは昭道館武蔵野会員の増田良一郎さんによる、
シンガポールでの出稽古の長編レポートをお届けします。

実録!出稽古レポート
シンガポール編其の壱
会員No.35 増田良一郎
7/1(金)

15時チャンギ空港着、入国審査混んでいる。長蛇の列に並ぶ、16時にやっと空港を出る。
新しく出来たMRT(電車)空港地下駅から、電車で市内へ。

1.9シンガポール・ドル≒110円で安いが14駅も停まる! 車内の人々が日本同様、疲れている。居眠りしている人も多い。 体型が、元気のいいマレーシアの中華系に比べ、華奢、服装も質素な人が多い。電車に乗るような層だから、物価高のシンガポールで生活が苦しいのかな?と勝手な想像をする。

2度乗り換えて、17時にオーチャードロード沿いのドービーゴート駅から歩3分のYMCAホテルに到着。やれやれ。1階にはマクドナルドがテナントとして入っている。チェックイン。

ツインルームのシングル利用一泊朝食付(税サービス込み)で93シンガポール・ドル=5400円也。小さいが、こぎれいなホテル。シャワーしかないのは、風呂大好きの私には残念だが、物価高のシンガポールだから文句は言えない。

腹が減ったので、YMCA内のレストランに行き、インド・チキンカレーを食べる。7シンガポール・ドル=420円!! 何でこんなに高いねん! マレーシアなら5マレーシア・リンギット=150円程度の質・ボリューム。

道着をカバンから出して、出発。YMCAの前のバス停からバスに乗る。

2シンガポール・ドル=120円を料金箱に放り込んで「AUTOMOBILE ASSOCIATION of SINGAPORE(シンガポール自動車連盟)停留所まで、いくら?」ときいたら、女性運転手(!)が「90セント! but no change, sorry!(お釣りは無いの)」とのたまいけり。

あほんだらー! 先進国なら釣りぐらい用意しとかんかい! 今後は料金を聞くまで金は先に入れないと固く誓う。

さて、停留所4つで到着。すぐにAUTOMOBILE ASSOCIATION of SINGAPOREは見つかって、中に入っていく。 守衛に「合気道はどこだ?」と聞いて、案内された所は室内バトミントンコート!?

あ、あの、痛そうなんですけど・・・。板の間でやるんですかー?

実録!出稽古レポート
シンガポール編其の弐
会員No.35 増田良一郎
(板の間でやるんですかー?)と思っていると、コートの一番奥から、爺さまが手招きしている。「ユー・アールMr.マスダー?カム・ヒア。」

この爺さまが、ハリー先生。先日ネットで見つけた連絡先に電話したところ,この方が出て、丁寧に道場への行き方を説明してくれた。
「この道場では週1回金曜夜しか練習していないんだ。他の道場はすべてオーチャード・エリアから遠いが、ここだけはとても近い。きみは本当に、ラッキーな男だ」といわれた。

気になる板の間だが、着替えスペースが無いので、トイレに行けと言われ、トイレに行って着替えて戻ってくると、白帯(=無級および6級)、白帯に金線一本(=5級とのこと)の練習生数人が80センチ四方のウレタンマットを敷く作業を開始していた。その作業に加わって、マットを敷き詰めていくだけで、汗が吹き出てくる。

ここにはエアコンは無く、窓を開け、大型扇風機で四隅から風を送るだけ。敷いたマットの数10*8=80枚 この作業だけで、汗で道着がベトベトになる。 動きを止めると蚊が止まり、刺される。マラリア?デング熱??日本脳炎??? う、動き続けるんやあー。

敷き終わった頃に、あと数名の練習生がやってきた。マットをひくのは白帯の仕事らしい。要領かまして19時ギリギリにやってきた、この人たちは皆、水色帯をつけた。(=4級),3級は青帯に金線一本とのこと聞くと、外国人は常連のスコットランド人男性とフィリピン人男性と、飛び入りの私の3人だけ。日本人は、日本人だけで、どこか別のところで、クラブを作り、練習しているそうだ。先生は「良くない」と言っていた。

スコットランド人男性は白帯(在シンガポール9年、並行してテコンドウをやっているとのことで動きがガチガチ)、フィリピン人男性も白帯(在シンガポール4年、セブ出身で、そこで合気道を始めたそうな。かなりのインテリだが、フィリピン人だというだけで、出稼ぎのお手伝いさんや掃除夫扱いで、差別されると、ぼやいていた) 後は全員シンガポーリアン。

ハリー先生6段の他には、マレー系シンガポール人1人と中華系シンガポール人1人の袴2人。あとは、中華系女性が4人(白帯2人、青帯2人)、中華系男性が8人(白帯6人、青帯2人)、

私が、「今お世話になっているクアラルンプールの道場では、色帯のシステムは無く、皆が白帯なので、どこでも好きなところに座ります。なぜか、師範ですら白帯を締めています。」というと、ハリー先生が、「色帯で生徒のやる気を出すというシステムが、ないのは良くない。それでは、いつまで経っても先が見えない。色帯を導入すれば自分の進度がわかり、励みになる」といっていた。

なるほど、そんな意味があるんだ!私には良くわからんが。。。(ちなみに、2級は黒帯。1級は黒帯に金線一本だそうな。ブラック・ベルトはどうかと思う。せめて2級、1級は茶帯でしょう? よく知らんが。。。)で、練習本番ですが、体操は?・・・。無し!

あ、あのー。。。冷汗。。。いきなり、前回り受身、後ろ回り受身、膝行の後、練習開始。わたし、もうすぐ40才目前なんやけど、ストレッチもせんと、いきなり練習して、怪我したら、どないすんねん。と思うが、飛び入りの身、文句は言えず。

実録!出稽古レポート
シンガポール編其の参
会員No.35 増田良一郎
技その1・・・逆半身片手取り呼吸投げ
我は右足前、相手は左足前で、逆半身片手取り。取られた右手の方の足(右足)を一歩前に出して、腰を低く落として隅落しを掛けて、本気で相手を斜め後ろに投げに行く。相手が堪えたので左足も一歩前に出し、相手の左わき腹に背中を向けながら反転し、相手と同じ方を向く。そして相手が、後方に崩された体勢を戻そうと、その前方に重心移動する動きを利用して、相手の前方に呼吸投げ!む、難しすぎる! わたしには、めちゃめちゃ高度! 準備運動も無くこんなことしたら、足が吊りそーです。

技その2・・・逆半身片手取り呼吸投げ(逆構え当て)
我は右足前、相手は左足前で、逆半身片手取り。取られた右手の方の足(右足)を一歩、我の右斜め前に出し、相手の攻撃線から外に出る。同時時に、取られた右手を返して手のひらを上に向ける。その後、左足を相手のまん前に踏み込んで、腰を落としつつ、取られた右手を挙げ、相手の顎下に当て、相手の頭を後方に押し上げて、その後方に崩し、投げる。 あ、相手が倒れてくれないんですけど。。。どこが悪いのだろう?

技その3・・・両手取り天地投げ(表)
技に入る前に、取られた瞬間(取られる瞬間)に足をさばいて半身になり、相手とT字型に構える。理由は、そのまま投げに行こうとすると、キン○○を蹴られるからとのこと。(ホント?) 技2同様の動きで、まず側面、相手の攻撃射程距離から出る。と同時に、両手を天(上)と地(下)に動かして、相手を崩す準備完了。下の手は隅落しを掛け、その手一本で投げるつもりでごく低く崩せ、とのこと。上の手は、相手が掴んでおれない状態に持っていく。試行錯誤で、その最適な手の高さ・方向・角度を練習するしかないとのこと。「よ、よーわかりませんが・・・。???」と言うと、「わしは40年かかったんジャ」とのたまう。まるでお前のような駆け出しのションベン垂れにすぐ解られてたまるか、と言わんばかり。 はい、そうですかと引き下がる。

技その4・・・正面打ち1教表(押し倒し)
いつもやっているのと同じ技。ただ、床に相手を這わせた後、相手が固めを嫌がって、仰向けになり、抵抗した場合の対応を教わった。(力ずくで、引っ張って、ひっくり返すのはダメとの前提あり)相手の手首を持ったほうの手と反対のほうの手の人差し指と親指の間のU字型の部分を相手の肘のすぐ上に当て、手首を180度返しながら、軽く力を入れず引くと、力を使わなくても、相手はひっくり返る・・・らしい??。なぜだかわからないが。。。

技その5・・・正面打ち1教裏(押し倒し)
裏にいきなり入るのではなく、表を掛けに行った所、相手が思い切り押し込んできて、我も押すため、互いに押し合いになった場合のわざと教わった。(本当?) その時、押し合ったままでは力が強い方がいずれ勝つが、その時、体をすかして反転し、(裏)に入れば、相手は前に押す自分の力で、前につんのめる事になり、それを利用して、軽く裏に入ればよいとのこと。なるほど、そういう理解もあるのかと思った。でもむずかしい。。。

技その6・・・座り技呼吸法
いつもやっているのと同じ技。◎今日の技の1と技の5は返し技と言うか相手の反動を利用して技に入るという理解での技の練習であった。袴の3人が、巡回して、技を矯正・指導するが、元々、バイリンガルのシンガポール人と比べ、数段英語力のハンディが有るので、説明が、早すぎて、よくわからない部分もあったし、それに解らない所を聞いても「ノット・ライク・ザット!ライク・ディズ!(そうじゃない!こう!)」「ノー!ライク・ディズ!(違う、こう!)」とだけ、言われる事が多々あった。「わからん。どないせーっちゅうねん!」と言いたいが、言えないから、しょうがない。これじゃあ、解らんわなー。。。と自分の下手さを自己弁護する。「わしは40年以上やっとる。。。」が口癖の、ハリー先生は、決して悪気があって、意地悪で教えてくれないわけではなく、ただ、この流派では、論理的に技を説明し・合理的に練習すると言う事が無いだけの話し。先生自体は、始終、ニコニコした、いい、お爺さんで、しかも、私より小柄だが、上手いなーと思った。 と言う事で、あしもつらず、なんとか、怪我もせず、練習終了!エアコンが無いのでバテバテだが、あっと言う間の、練習が1時間50分。時間は既に、20:50。

実録!出稽古レポート
やっぱり飲み会編
会員No.35 増田良一郎
◎歓迎会の部
・・・その後、ハリー先生、弟子の袴2人、スコットランド人、フィリピン人、中華系女性2人、中華系男性1人が、せっかくだからと言うので、すぐ近くの場末の中華料理屋に連れて行ってもらう。炒飯、焼きそば、焼きビーフン、ビール!!ウーロン茶一杯が70シンガポール・セント=45円!! た、高い! マレーシアなら9円程度でしょう。

道場では、時間がなかったので、ここでゆっくり、それぞれ、自己紹介となる。ハリー先生は、ニコニコと、やさしい方だが、とても熱心で、「毎年1回は日本から日本人師範に来て貰い、技を研究する」とのこと。「合気道を始めて既に40数年だが、奥が深く、練習の課題はいくらでも有る」とのこと。ご立派!初めて数年で、「解らん、うまくならん」と言う自分が恥ずかしくなる。。。

私は、仕事柄、日本国内では僅かしか、練習してない事、マニラ、ワルシャワ、コロンボ、クアラルンプールなど、赴任する先々で、週1回程度、細々ながら、ストレス発散、運動不足解消のため、練習を続けている事。合気道のおかげで、いろんな国に仕事以外の知り合いが出来たこと。今日の練習に参加させてもらった謝辞などを話す。とても和やかな雰囲気。

「合気道をやっていると観光旅行では見えない、その国の違った面が見えて来るし、いろんな人と知り合いに成れて、良いよなー。飯&酒もおごってもらえるし!」といつもながら思う。 楽しく話をしているうちに夜も更けて、お開きと成りました。

実録!出稽古レポート
番外編
会員No.35 増田良一郎
7/2(土)
朝、シンガポールに行った、本当の理由である、TOEIC受験。受験生20人、80%はシンガポール在住の日本人! ビックリ。使用するラジカセのスピーカーが小さく、かつ、窓のそばに座ったので、雑音で、よく聞こえず、リスニングがメタメタと言い訳。来月、もう1回行かないかんなー。本命の英語テストはボロボロでしたが、合気道でまた1つ、違う国の道場を訪問し、違う人々の手を握り、練習する事が出来たのは収穫でした。

日本に帰ったら、合理的な練習法があり、技を論理的かつ明快に説明してもらえる、昭道館武蔵野での練習に参加したいです!




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公開開始日:2005年8月20日

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